28年前に交通事故に遭って以来、大阪市の栂(とが)紀久代さん(54)は、頭や首、背中の絶え間ない痛みに悩まされてきた。いくつもの病院を受診したが、外見や一般的な検査では異常が見当たらず、心ない医師や周囲から「怠け病では」と中傷も受けた。4年前、脳と脊(せき)髄(ずい)を循環する髄液が漏れる「脳脊髄液減少症」と診断された。漏れ出す個所を自分の血でふさぐブラッドパッチ治療を受けてから、症状が良くなった。

交通事故や転倒などの後、明らかな体の不調が続いていても、その原因がはっきりせず、困っている人は多い。
そうした患者の中に、脳脊髄液(髄液)が漏れて、様々な症状を起こしている場合がかなりあることに、脳神経外科医の篠永正道さん(現・国際医療福祉大熱海病院)が気づき、「脳脊髄液減少症」という診断名を2000年ごろから提唱した。
脳と脊髄は、外側から順に硬膜、くも膜、軟膜に包まれている。このうち、くも膜と軟膜の間を流れている透明な液体が髄液で、脳と脊髄を浮かべ、外部の衝撃から守るクッションの役割を果たしている。約150ミリ・リットルが循環して1日3〜4回入れ替わる。
ところが、何らかの衝撃で硬膜のどこかが破れ、液が漏れると、大脳や小脳が沈み込み、頭蓋骨(ずがいこつ)の底にぶつかる。
このため、頭や首の痛み、視力障害、めまいなど様々な症状を招く。症状は深刻で、いつまでも続くことが多い。
診断には、放射性同位元素を含む試験薬を髄液内に入れ、放射線を測定して、画像診断で漏れている個所を確かめる。場所が特定できなくても、3時間以内に膀胱(ぼうこう)に集まるなら、漏れている可能性もある。通常はもっと長い時間かかって排出されるためだ。
MRI(磁気共鳴画像)で頭部を撮影すると、大脳の位置が下がり、頭頂部の硬膜と脳のすき間が大きくなっていることも多く、見極めの参考になる。
漏れる個所は腰や背中が多い。画像で確かめたあたりに、自分の血液を注射器で注入し、自然に凝固させて破れ目をふさぐのがブラッドパッチ治療だ。
明舞(めいまい)中央病院(兵庫県明石市)脳神経外科部長、中川紀充さんによると、まず2週間ほど安静にして、1日2リットル以上の水分をとる。それで効果がなければ、男性は20〜30ミリ・リットル、女性なら10〜20ミリ・リットルの自分の血液を、腰や背中から硬(こう)膜(まく)外(がい)腔(くう)に注入する。
同病院では、これまでに約200人に実施。患者の3分の1が「著しく症状が改善」、3分の1が「以前より良くなった」と答えた。ただ、少数ながら悪化する例もある。
栂さんは2002年、神奈川県の病院にいた篠永さんに、最初の治療を受けた。「10の痛みが3程度に軽くなり、頭も目もすっきりした」という。今年5月に転倒して再発。中川さんの治療を受け、首、背中、腰の3か所から血液を注入した。「痛みがとれ、ぐっすり眠れた」と語る。
診療する医療機関は限られているため、どこも予約でいっぱい。追突事故などで首が前後にしなって起きる「むち打ち症」とは別の疾患で、中川さんは「症状が本当にこの疾患に近いか、確かめてから医師に相談してほしい」と呼びかけている。
患者団体
栂さんは、5月に脳脊髄液減少症の患者団体「サン・クラブ」(大阪市西淀川区)を設立、患者数などを把握する実態調査を始めた。潜在的な患者は全国に約10万人以上とも言われ、連絡のあった患者に発症原因や症状などを聞く質問用紙を郵送。返信者に患者カードを発行する。印刷費などで1000円が必要。連絡は電話・ファクス(06・6474・2114)か電子メール(sun_info@togakikuyo.com)で。ホームページはhttp://www.togakikuyo.com/boshu5.html
NPO法人「鞭打ち症患者支援協会」(中井宏代表、和歌山市)もホームページ(http://www.npo-aswp.org/)に情報を載せ、相談に乗っている。和歌山事務所は(電)073・461・0317、ファクス073・461・6789。東京仮事務所は(電)・ファクス03・3429・1426。
脳脊髄液減少症の診療をしている主な医療機関
国・仙台医療セ(仙台市) 022・293・1111
山形県立中央病院(山形市) 023・685・2626
高木病院(群馬県桐生市) 0277・53・7711
きし整形外科内科(茨城県土浦市)029・825・5200
日本医大(東京都文京区) 03・3822・2131
山王病院(東京都港区) 03・3402・3151
山梨大(山梨県中央市) 055・273・1111
瀬口脳神経外科(長野県飯田市) 0265・24・6655
国際医療福祉大熱海病院(静岡県熱海市)
http://atami.iuhw.ac.jp/ 紹介状が必要。電話受け付けはしない
名古屋市立大(名古屋市) 052・858・7466
8月1日午後3時から10〜12月分の予約開始。定員になりしだい締め切り
奈良県立医大(橿原市) 0744・22・3051
国・福山医療セ(広島県福山市) 084・922・0001
九州労災病院(北九州市) 093・471・1121
※「国」は国立病院機構、「セ」はセンター
(2006年7月28日 読売新聞)



年齢的には、まだまだ働き盛りなのに、寝たきりで残念でなりません。
私は、西洋医学の医師免許を持っている漢方クリニックの医師から漢方薬の処方を受け、鍼灸、点滴治療をそれぞれ他院等で行っています。
上記ひとつのみでは、すぐに痛みが出てきたりすることも有りましたが、合わせてうまくやっていくと、以前はベッドでよく頭をかかえてうずくまっていた苦痛から解放され、完全ではないですけれど人並みに近い生活が以前よりはできるようになったと思います。
痛みの苦しさ、時には、脳脊髄液減少症をよく知らない医師や看護士、そして周りからの理解の無い対応を含む精神的苦痛、病気により次々と併発してくる他症状。
病院で毎回 奇妙な症状を説明するだけでも大変です。
人それぞれ体質も有ると思うので、全部の方にお勧めとは言い切れませんが、”藁にもすがる思い”ならば、選択肢の中の一つと考え、受診してみるのもいかがと思います。
後は、受ける医師、病院、鍼灸院良く選び、保険の使えるところならばよりよいですね。経済的にも。
昨日も会ってきたんだけど、2回もヌいてもらって¥6ΟΟΟΟくれたよ(*^ー゜)b
もうやめれん。。w
http://span.yycola.net/yutto/7c7EyKc2